チワワの性格・特徴・飼い方まとめ|ペットショップ店長が教えます

チワワの飼い方まとめ|ペットショップ店長が教えます

うるうるした目に小さい体が特徴なチワワ 。そんなチワワを飼ったらと思うとワクワクが止まりませんよね。実際、チワワを飼いたいと思っている方は多いのではないでしょうか?


初めてワンちゃんを飼う方のイメージでは、チワワは、小さくて飼いやすいと思っている方は多いと思います。


では、チワワを飼っていく上でどんなんことに気をつけて飼っていけばいいのでしょうか?


本記事では、私がペットショップ店長の経験・視点から初めてチワワを飼う際に、知っておいて欲しい知識などを解説していきます。


あなたが、ワンちゃんとの生活を充実に過ごせるために役立つものを厳選しましたので、ぜひ参考にしてください。

チワワってどんな犬種?

チワワってどんな犬種?

チワワの歴史は、諸説ありますが古代メキシコの「テチチ」という犬が祖先とされているみたいです。
そして、メキシコの「チワワ」という街でチワワの元とされる、基礎犬が見つかったため「チワワ」と名付けられたみたいですね。


おそらく、チワワと聞いてイメージされるのは上の写真のように、毛足の長いチワワをイメージされる方が多いと思います。
ですが実は、元々チワワは、毛足が短いスムースコートのチワワしかいなかったことはご存知だったでしょうか?


毛足の長いロングコートのチワワは元々いなかったのです。
パピヨンやポメラニアンなど、毛足の長いワンちゃんを交配することで、馴染みのあるロングコートのチワワが誕生しました。


理由は、ロングコートの方がフワフワで見た目がかわいく見えるからでしょう。
人気なのはスムースコートよりも圧倒的にロングコートです。
実際、ペットショップにくるチワワの約90%はロングコートのチワワです。


そして、純血種の登録などを行っている、国際的愛犬団体ジャパンケネルクラブ(ちなみに、登録頭数は国内最多、世界第2位を誇る国際的なケネルクラブです。)の2019年(1月〜12月)犬種別犬籍登録頭数によると、チワワの登録頭数は、50,169頭で全142犬種中2位を誇ります。
トイプードルに次ぐ人気犬種と言えるでしょう。

参考:2019年(1月〜12月)犬種別犬籍登録頭数

チワワの特徴は?

チワワの特徴は?

チワワをお迎えしてくださったお客様のお話や私の経験から、チワワを飼う上で知っておいて欲しい、3つの特徴があります。
特徴は以下の通りです。

  • 世界で一番小さい犬種
  • 毛が抜ける
  • 維持費が安い

では、1つづつ解説して行きます。

世界で一番小さい犬種

チワワは、世界で一番小さい純血種の犬と言われています。
平均体重は1〜3Kg程度ですので、小さなお子様やご年配の方でも散歩に行きやすかったり、抱っこをしやすかったりするので比較的お世話がしやすいワンちゃんですね。


ですので、他のワンちゃんと比べて融通が利きやすいため、初めてワンちゃんを飼う方には、個人的にかなりオススメです。


ただし、あくまで体重は個体差があります。
成犬のチワワでも、1.5Kgの子もいれば、6Kgの子も見たことがあります。
飼っていく環境で、体重は大きく左右されます。


「世界で一番小さい犬種だから・・・」と言って必ず小さくなるとは言い切れません。
チワワに限った話ではないですが、適切な体重管理を整えていくことは必須ですので、気をつけてくださいね。

毛が抜ける

チワワは、毛が抜けます。
「でも、チワワは小さいからそうでもないでしょ!」と思う方もいらっしゃると思います。
確かにチワワは体が比較的小さいので、柴犬などの大きいワンちゃんに比べれば毛が抜ける量は少ないです。


しかし、あなたが思っている以上に毛が抜けます。
抱っこをした後は、毛が服にビッシリ付きますし、床もしっかり毛だらけになります。
特に1年に2回、春から夏にかけてと秋から冬にかけての換毛期はさらにヒドくなります。


「毛が抜けてもまったく気にしない!」という方には問題ありません。
しかし、犬アレルギーや毛の掃除が気になる方は、本当にチワワを生涯に渡り飼っていけるのかしっかりと考えてください。

維持費が安い

チワワは、維持費が全犬種の中で圧倒的に安いです。
なぜなら、体が小さいからです。


体が小さいと、こんなメリットがあります。

  • 食費が安い
  • 治療費が安い
  • シャンプー料金が安い

基本的に何でも安く抑えることができます。


成犬でも、食費やシャンプー、消耗品などを合わせても10,000円程です。
シャンプーを家でしたり、ドッグフードの種類を変えれば、さらに安く抑えることができます。


安ければいいというものでも無いですが、維持費で心配な方にチワワは、かなりオススメです。

チワワの性格は?

チワワの性格は?

性格は、その子それぞれの性格やクセがあるので、「チワワは絶対こういう性格だ!」と断言はできません。
しかし、私はこれまで1,000頭以上のチワワを見てきました。
その中で、比較的チワワに共通する性格が、3つあるのでご紹介します。

  • 甘えん坊な子が多い
  • 負けず嫌いな子が多い
  • 用心深い子が多い

では、1つづつ解説していきます。

甘えん坊な子が多い

すごく甘えん坊なチワワは、多いように感じます。


ペットショップで働いていると、「自分のことを絶対かわいいと思っていて甘えているなー」と思うことがよくあります。
甘え方がうまい子が多いですね(笑)。


お家にお迎えした後のチワワ達も、飼い主さんにベッタリで常に近くにいる、という話をよく聞きます。
逆に、近くにいすぎて困ります(笑)、なんて方もかなりいらっしゃいます。


ですので、ワンちゃんにとにかく甘えて欲しい方には、チワワを飼うと楽しいと思います。


しかし、甘やかしすぎは要注意です。
「自分が何でも一番だ!」と思ってしまう子も、かなり居ました。
すると、主従関係が逆になってしまい飼い主さんの言うことを聞かなくなってしまいます。


あくまで、飼い主さんが上、と言うことを忘れないでください。

負けず嫌いな子が多い

負けず嫌いなチワワは、非常に多いです。


小さい体なのに、自分より1回りも、2回りも大きいワンちゃんに遊びを誘いに行きます。
生後2〜3ヶ月の子犬の時期でも、臆することなく自分から遊びに誘う子は多いです。


しかし、「やられたらやり返す!」という性格の子が多いのか、気に食わないと唸ったり、威嚇する行動をとったりします。
遊びの最後にはマウントを取り「自分の方が上だ!」とアピールする子も結構います。


逆に、主従関係や相手との距離感を正しく理解すれば、聞き分けはいいのがチワワです。
そのため、しつけにメリハリを付けられる方に、チワワは飼いやすいでしょう。


チワワと聞くと、しつけは簡単なイメージがありますが、私の経験上しつけをうまくいっていない飼い主さんの方が圧倒的に多いです。
チワワだからこそ、メリハリのあるしつけを心掛けてください。

用心深い子が多い

用心深いチワワも多いです。


ペットショップにいる子犬の時期はそうでも無いですが、お家にお迎えした後のチワワに多いです。
飼い主さん以外には吠えたり、飼い主さん以外には懐かなかったり、という子の話をよく聞きます。


飼い主さんのお話を聞くと、あまり散歩に行かず、他の人やワンちゃんと接する機会が少ないチワワに多い傾向があります。
ですので、元々のチワワの性格というよりは、飼い主さんの飼育環境が「用心深いチワワ」にしている、と言う方が正しいかもしれません。


そのため、飼い主だけに懐いてくれる、飼い主を1番に思ってくれるワンちゃんがいいという方には、チワワは相性がいいでしょう。


しかし度が過ぎると、動物病院やドッグランなどの公共の場所で、過剰に吠えて他人に迷惑をかけてしまう場合もあります
最低限、他人やワンちゃんに吠えない程度のしつけは、意識してくださいね。

飼う上で気をつけることは?

飼う上で気をつけることは?

チワワを飼う上で、特に気をつけて欲しいポイントが3つあります。

  • しつけは厳しく
  • 散歩は行くべき
  • 骨折しやすい

他のワンちゃんにも共通するのですが、チワワでは上記の悩みに困っている飼い主さんが非常に多いので、ぜひ参考にしてください。


では、1つづつ解説して行きます。

しつけは厳しく

チワワのしつけは、特に厳しくしてください。


「でも、あんな小さい子にかわいそう・・・」「厳しいしつけなんてしなくても大丈夫だ!」
という方も、いらっしゃると思います。


もちろんそれでもいいのですが、私はそう言ってチワワをお迎えした方で「しつけが成功した!」、という方をほとんど聞いたことがありません。
私自身が、何百人ものチワワの飼い主さんに、お話を聞いているので間違い無いです。


では、何でもかんでも厳しくすればいいのか?というわけではありません。
甘やかすところは甘やかして、厳しくするところは厳しくすればいいのです。


しつけができない飼い主さんは、ワンちゃんが何をしても許してしまうのです。
ダメなものはダメ、イイものはイイ、を教えるためにしつけにメリハリをつけてください。


全犬種の中でも、チワワは体が小さく見た目もかわいいので、甘やかす飼い主さんがとても多い傾向があります。
チワワだからこそ、しつけはどの犬種よりも厳しくすることを意識してください。

散歩は行くべき

チワワの散歩は行くべきです。


よく、チワワは小さいから散歩には連れて行かなくていい、と言う飼い主さんがいらっしゃいます。
確かに、大型犬や中型犬に比べて運動量は少ないので、家で遊べば運動量はまかなえます。


しかし、まったく散歩に行かないと他人に吠えてしまったり、他のワンちゃんとの接し方が分からず威嚇してしまったり、さまざまな問題行動の原因となります。
飼い主さんはよくても、他人に迷惑をかけてしまう可能性があるのです。


ですので、毎日とは言いませんが、1回10〜20分の散歩を週に2〜3回程度行くことをオススメします。
様子を見ながら、回数や時間を調節してあげるといいですよ。
始めは、ワンちゃんが無理のないようにしてあげてください。
無理やり散歩をすると、散歩自体が嫌いになる可能性もあります。


ワンちゃんのためにも、散歩の習慣は早めにつけてあげてくださいね。

骨折しやすい

チワワは、全犬種の中でもトップクラスで骨折がしやすいです。
理由は、言うまでもなく骨が細いからです。


チワワの成犬時の平均体重は、1〜3Kg程度で純血種の中では世界最小と言われています。


子犬の時期だけでなく成犬でも、ちょっとした段差から落ちたり、椅子やソファーから飛び降りる際にも骨折をすることがよくあります。


ですので、床で遊ぶようにする、高いところには行かせないようにする、などケガをしないような環境づくりが必須です。
他にも思いもよらぬところでケガをする可能性が高いので、ペット保険に入っておくと安心ですよ。

チワワのなりやすい病気は?

チワワのなりやすい病気は?

チワワのなりやすい病気を3つご紹介します。
以下の3つがチワワには多いです。

  • 水頭症
  • 気管虚脱
  • 膝蓋骨脱臼(パテラ)

病気は気をつけていても、なるときはなってしまいます。ですので、早期発見し予防することが非常に大切です。
なりやすい病気を事前に知っておけば、対処しやすくなるので参考にしてください。


では、解説していきます。

水頭症

脳の周りや脳の空洞の中にある、脳脊髄液が過剰に溜まり、脳が圧迫される病気です。
小型犬がかかりやすく、チワワによく見られます。

症状

痙攣、麻痺、視力障害、上手く歩けない、などが見られます。

予防

先天性のものが多く予防は困難と言われています。
早期発見で、対処療法などが可能です。

ポイント

水頭症はほとんどが、先天性と言われています。
ワンちゃんをお迎えする際は、ワンちゃんの健康診断がしてあるか、治療の記録はあるのか、など事前にチェックしておくことが大切です。

参考:水頭症 <犬> | みんなのどうぶつ病気大百科 – アニコム損保

気管虚脱

空気の通り道である気管が、潰れてしまい呼吸ができなくなる病気です。
小型犬でよく見られ、チワワもかかりやすいです。

症状

「ガーガー」といったアヒルのような咳、呼吸困難、チアノーゼ(舌などが紫色になる)などが見られます。

予防

過度な運動は控えたり高温な環境を避けるようにしてください。
肥満が原因で、気管を圧迫することもあるので要注意です。

ポイント

ワンちゃんの普段の状態をしっかり把握しておくことが重要です。
咳の回数が多い、変な咳をしているなど、少しでもおかしい様子があればすぐに病院に行ってください。

参考:気管虚脱 <犬> | みんなのどうぶつ病気大百科 – アニコム損保

膝蓋骨脱臼

膝のお皿が、他のワンちゃんに比べて外れやすい関節の病気です。
チワワに限らず、小型犬でよく見られます。

症状

足を引きずったり、スキップをするように歩くようになります。
触ると痛がったりする素振りを見せたり、散歩に行きたがらなくなります。
悪化すると手術が必要になり、場合によっては10万円以上の費用がかかります。

予防

階段の上り下りをさせない、椅子やソファーに上がらせない、高いところで抱っこをしない、などを気をつけてください。
体が出来上がっていない子犬の時期は外れやすいので、激し過ぎる運動などもNGです。

ポイント

症状だけ聞くと怖そうですが、私の経験上、ペットショップに来るチワワの70%ぐらいはこれに該当します。
ですので、特に珍しい病気では無いです。
予防すれば、悪化するリスクは大幅に減らせますので、普段から無理な運動はさせないように心がけてください。

まとめ

チワワ まとめ

いかがだったでしょうか?
以上が、チワワの飼い方まとめです。


小さくて飼いやすいイメージのあるチワワですが、反面に気をつけなければいけないこともあります。
「チワワだから、簡単に飼える!」と思いすぎるのは危険です。


あなたが、正しくチワワの性格や特徴を理解して、あなたとワンちゃんが一緒に生活できる環境を整えてあげてくださいね。


あなたとワンちゃんが、共に幸せな人生を過ごせるよう心から応援します。